通訳が不正確になる原因は「記憶」です。正しい方法を学びませんか
通訳学習・訓練には教育理論に基づいた訓練が必要です。
私は授業で強調しているのは、「記憶」が通訳における原発話の再生の原点だということです。多くの訓練生は、メモに頼りすぎる傾向があります。たとえば、紙の中央に線を引き、左右に小さな字で単語や記号をメモする方法などが典型ですが、それだけでは発話の「流れ」を正確に再現することはできません。発話全体の構造や順序を「記憶」していなければ、秩序だった情報再生は不可能です。
メモはあくまでも記憶を呼び覚ます補助であるべきで、そのためにはまず「記憶による通訳(interpreting from memory)」の力を徹底的に鍛える必要があります。その力がついて初めて、効果的なメモ取り(note-taking)が可能になります。
理論に裏打ちされた方法で、語学力・記憶力・表現力のすべてをバランスよく鍛えていくことです。それが本当に通訳力を高めるための王道だと私は考えています。私は専門の「通訳教育理論」に基づいて効果的に通訳術を教授しています。
Jay Hirota 先生
サンフランシスコ州立大学・同大学院
San Francisco State University
モントレー (現・ミドルベリー) 国際大学院
Monterey Institute of International Studies
受講生のメッセージを参考にしてください。
M.Kさん 外務省勤務 大阪大学 (法学部) 卒
昔から通訳への憧れはあったものの、過去に受講した通訳研修では、短期間だったこともあり苦手意識だけが残っていました。業務で必要になる前にもう一度挑戦しようと、イクサスのコースを受講することにしました。
Hirota先生は多くの通訳経験と指導実績をお持ちで、私の職種に関連するような国際的なトピックやスピーチの通訳など、個人に合った内容を準備してくださいます。また、自分の録音と先生のモデル通訳を聞きながら復習したり、要約の練習をすることで少しずつ通訳に慣れていくことができます。
先生の授業や体験談を通じて、単に言語を変換するだけでなく、話者の意図を理解し、聞き手に正確に伝えることの大切さを学びました。コミュニケーションの橋渡しをすることで、通訳者にもたくさんの学びや人との関わりがあることを知り、前向きに取り組むことができるようになったことが、自分の中での大きな進歩の一つです。